ヨガを復活させて半年近くになる。
少しずつ慣れてきたし、コツ、みたいなものも分かってきたような気がする。
お腹の奥、いわゆる、丹田といわれる辺りをひたすら締めることによって、例えば、バランスがとりやすくなったり、からだを支えている筋肉の負荷を減らすことができたりするようだ。
ただ、どうしても、苦手なのは、チェアのポーズ。
椅子に腰掛けているがごとく、腰を落とし、腿を床と平行にする。
さらに、伸ばした背筋を前傾させ、合掌した手を背筋の角度の延長線上に伸ばす。
とってもつらい。大腿筋を使わずにはいられない。
お腹の奥を締めても、やはり、大腿筋は痛いのである。
ただただ根性が必要と思われるが、それはきっと正しくないのである。
でも、他になすすべが分からず、私は、いつも、途中でくじける。
よし、今日こそは!
ボーっとした目で、正面の鏡に映った自分を見つめる。
腰を落とす、背筋を前傾させる、合掌した手を伸ばす。
ただひたすら、自分の顔をボーっと見る。
大腿筋は、痛くなってくるが、ボーっとだが集中して、鏡の中の自分の顔、さらには、伸ばした合掌した手を見つめる。
。。。
見つめていると、頭の中が、遠くの鏡の中の合掌した手と繋がっているような気がする。
大腿筋が痛いような気もするが、少し、遠くの事のようだ。
一応、お腹を更に締める。
震えてくる大腿筋は、分かるのだが、痛いのだが、痛くない。
頭をさらにぼーっとさせる。
一瞬だが、時々大腿筋が消えるような気がする。
震えているけど、時々消える大腿筋。
そして、先生の「はぁーい、いいでしょう!」の声が聞こえる。
何とかくじけずに済んだ。
さらにもう一度。
さすがにもう、限界だろうけど。。。
再び、自分をボーっとさせる。
頭は、ひたすら、鏡に映った合掌しながら伸ばした手に集中する。
。。。。。。。。
消える一瞬が、何回か。。。。ある。
。。。。。。。
「はぁーい、いいでしょう!」の声。
できた。一応、くじけずできた。。
震えていた大腿筋は確かに痛い。
でも、あの消える瞬間があったお陰で、絶えることができた。
もしかすると、思考から、大腿筋のことも、痛みも排除することがコツなのか??????
ボーっとして、頭が、合掌した手と同化してしまう瞬間!
あれは、一種の無我の境地なのかもしれない。