「自然治癒力」という言葉は、一般に随分認識されるようになった。
だけれども、わたし達は本当に「自然治癒力」を信じているのであろうか。
切り傷は自然治癒する!と信じられるが、風邪が自然治癒していると信じているだろうか。
良くなりたがっている「からだ」を感じることができるであろうか。
以前に、自然治癒学プロジェクトという連続講座を受講した。
自然治癒学という学問は確立されていないのだけど、自然治癒についてどう考えていったらよいのか、というものだったと記憶している。
その講座で、「自然治癒力の原点は、いかに自分らしく生きるか、ということ」と言っていた。
また、「自然治癒力は、人間が持つ潜在能力であるから、それに気づくことが大切で、気づくことによって、自然治癒が起こる」とも、言っていたような気がする。
2年ほど前、力が出なくなってしまったことがあった。
それまで、大病もせず、比較的健康だったし、その時も具合が悪かったわけではない。
でも、力が出なくなってしまったのだ。
疲れて、フィットネスジムへも行けず、朝も起きれない。
とにかく力が出なくて、気力だけで会社へ行き、仕事に集中することで体調の変化をごまかしていた。
更年期障害にしては、かなり早過ぎる(多分)けど。。
これが、老いるということか、と思った。
このまま年をとっていくのだな、と感じた。
運動できてない分、からだはブヨブヨしてきても、
「私は、どうせ、動けないのだから、どうしようもない。。」と、ヤバっ!とも思わず、おばさん的思考に陥ってもいた。
その時は、黒酢を飲みだして、なんとか若干元気になることができた。
その年、それとは全く関係ない理由から、私は会社を辞め、結局現在の仕事をする突破口を開くことになった。
それから1年半立って、恐ろしく元気になった自分がいる。
力がでなくなる前よりももっと元気である。
体力や体調で言えば、多分、5年前より良い状態かもしれない。
あのまま老いていくと思っていたのに。。
ストレスの少ない生活をしているからかも知れないし、フィットネスジムへ以前以上に通えているからかもしれない。前よりも自分らしい生き方をしているからかもしれない。
振り返ってみると、あのまま働き続けていたら、大病をしていたのかもしれない、とも思う。
会社を辞めたのは、全く別の理由からだったけど、もしかすると、「あの時」を選んだのは、悲鳴を上げていたからだを無意識的に察知したからかな、とも思えてくる。
そう、きっと、からだは元気になりたかったのである。
自然治癒が起こっていたのである。